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97/08/24
街で拾った
心温まる
ミョ〜なハナシ


■創刊記念・秘話「私だけのミスター長嶋」 (97/08/24)

 せっかくの創刊号なので、超とっておきの話を公開してしまおう!

 1986年の秋のこと、東急東横線で大学に通学する私と友人は、秋晴れの空に誘われて「ここで降りてサボろうぜ」と、多摩川を東京側に渡って直後の「多摩川園駅」で途中下車してしまった。多摩川の土手を散歩し、そろそろ駅に戻ろうかと歩いていると、途中にてっぺんが神社になっている小山があった。私たちは「静かでよさそうなところだなあ」と言って、長い階段を昇り始めた。

 ふと気がつくと、階段の丁度半分くらいのところに小さなホコラがあり、年配の男性がひとり「ぱ〜ん!ぱ〜ん!」と大きな音で柏手を打ちながら熱心にお参りしていた。私たちがその男性とまさに並んだ瞬間、男性はお参りをやめ、こわきに挟んだ帽子を目深に被って、階段を昇る私たちの方に振り向いた!え〜っ!なんと、ミスター長嶋その人であった。

 ここまでならたいした話ではナイ。問題は次だ!私たちと長嶋の間わずか2m、突然のことに「あっ!あっ!」とまさに言葉にならない私に向かってミスターはひとこと

 「うん!そうですよぉぉ!」

 と言ってニッコリ笑ったのだ!しかしおい、私はなにも言っていないんだぞ。「あっ、あの、その」しか言えない私に向かっていきなり「うん!そうですよぉぉ!」。
 つまり”びっくりして言葉が出ないようですけど、うん、そうですよぉ、お気づきの通り、私、長嶋ですよぉ”ということであろう。うーん、この瞬発力、この発想力、さすがは天才・長嶋である。

 呆然としながら階段を昇る私たちに「どうも〜!お参りですかぁ〜、どうも〜!」と言いながら、ミスターはあっと言う間に階段を駆け降りてしまった。そしてはるか下方の道路から、鳥居ごしに手を振ってくれたのだった。「どうも〜!」と言いながら....。

 ....この話、酒が入るとよくするんですが、みんな信じてくれないんですよ「作ってるだろう?」とか言って。でも、私は、神に誓って申し上げます「つくってません。実話です。第一こんな面白い話、私の力では作れません」。一緒にいた友人が証人です。実話です!

 しかし、いいよねえ、ミスター、最高!広島カープ気狂い25年の私も長嶋は別格。巨人とかなんとかそういう次元の話ではナイ。長嶋は天からの使者である。

 


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mid '50's




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■神宮の森のくまさん (97/08/24)

 テレビでヘンなものを発見してしまった。国立競技場そばの「森のビアガーデン」では1時間300円でくまさんのぬいぐるみを貸してくれるそうだ。

 まあ女の子とかが「くまさんも一緒にカンパ〜イ」とかやって盛り上げるためのものだと思うが、ひとりで飲みに行って、こっそり借りている男はいないのだろうか?「大ジョッキと、エダマメと....くまさん」とかね。

 そこでさらに考えた。ひとりで飲んでる男は、くまさんも一匹だろうか?それとも大勢だろうか?それぞれ多分こんな感じである。

 <その1.ひとり酒男 with くまさん1匹>

 「くまさん、聴いてくれよ。ヨーコの奴、絶対にウソつかないって言ってたのによ。あんな男と、チクショウ、うっうっう(涙)....。なんだよ、さっきから全然ビール減ってないじゃねえか。飲んでくれよ、一緒に。ホラ!ホラ!」

 「ちょっとー、あそこの男、くまさん相手に泣いてるしー。あー、やだー、押さえ込んで無理やりビール飲ませてるう。くまさん可哀相!ちょっと、ボーイさあーん!」

 <その2.ひとり酒男 with くまさん3匹、雀卓のように1:3で囲む>

 「さあ、まずは自己紹介タ〜イム。僕は陽気が自慢のサラリーマンでーす。この中では、そうだな右側のキミが好みだぞよ。じゃあ次はトイメンのキミー!あれー、ちょっとみんなおとなしいぞお。もっとみんなで盛り上がろうぜエ!じゃあ輪唱『森のくまさん』なんてね!」

 「ちょっとー、あそこの男、くまさんはべらせて騒いでる。え?なに始めてんの?『王様ゲーム』?やだー、ちょっと、アタマオカシイよお、アイツー!」

 さて究極の選択である。あなたが若い女性だったとして、遺産相続の関係でその1、またはその2、いずれかの男と結婚しなければならない。どっちもイヤだろうが、結婚すれば10兆円くらいの、国家予算みたいな遺産が転がり込んで来る。さあ10000歩譲ってどっちをとる?
 私なら....その1のサシで飲んでる奴の方がマシかな?気持ち、ちょっと、わからなくもナイ(だからってやらないよ!やらないですけど....)。

 ところで自前のくまさんを持って言ったら、やはり「持ち込み料金」を取られるのであろうか?いずれにせよ1回行ってみなければな、ひとりで(もともと屋外のビヤガーデンにひとりで行くヤツっているのかな?)。


■そりゃちょっとないんじゃないか? (97/08/24)

 1997年8月19日(火)夜、東急大井町線某駅そばのトンカツ屋「きくや」にて。

 店内のTVに映っていたのは「火曜ワイドスペシャル・第30回記念・発表、日本ものまね大賞スペシャル」。耳まで裂けたような口紅と、カマボコのような大きさの真っ青のアイシャドウをして「妖怪人間ベム」を歌う素人のパフォーマンスを見て、途中から店に入ってきた青年曰く....

 「誰これ?誰のマネ?山下達郎?」

 意外な人選に味噌汁吹き出しそうになってしまった。おいおい、いくらなんでもそりゃちょっとないんじゃないか?まあ、五輪X弓ならわかるけどさ。


■三つ子のフェチズム百まで?(97/08/24)

 ちょっと面白い、というかスゴイはなしを聴いてしまった。

 ニッポン放送の朝の番組「高島秀武のおはよう中年探偵団」への投書なんだけど、40代のサラリーマンからだったかな?

 「誰でも好きな人のものに触れてみたいという欲求はあるものです。小学校の頃、私は大好きな女の子がいたのですが、なんと男子だけの保健の授業で私はその子の席に座るとこが出来たのです。ふと机の横を見ると、袋に入った縦笛がさがっていました。これだ!今しかない!私は堪えきれずに笛を取り出し『アマリリス』を吹きました」

 いい味出してる『アマリリス』。つづき。

 「しかし悪い事は出来ないもので、クラスの男子がこのことを先生にチクッたのです。私と、なんと私の母親まで担任に呼ばれて、大好きだったその女の子も立ち会って、思いっきり怒られてしまいました」

 そりゃそうだよな。でもここまではありそうでしょ。ところがこれからがすごいんだ!

 「結局、私が吹いてしまった笛は捨てて、新しいものを弁償することになりました。私が買って返そうというと、その子は猛烈に反対しました『絶対にダメ。そんなことしたら私に渡す前にまた吹いちゃうもん』」

 するどいねえ。するどいよ、この女の子。さらにここでダメ押し一発。

 「お金を渡す事でカタがつきましたが、そこで私が『じゃあ古い笛はもういらないよね。どうせ捨てるんなら僕にくれない?』と言ったところ、その子と先生と私の母親にいっぺんに叩かれました」

 そりゃそーだ。またまあ、朝っぱらからこんな話してる高島秀武ってのもイイね、実に。
 しかし小学生にしてこの感覚。この人、どんな大人になったんだろう?

 

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