Back to the menu

98/02/15
第四回
入魂企画
はじめてのJAZZ
世界一わかりやすいジャズ入門
楽器特集第一弾
バリトン・サックス魅惑のせかい


こちら
器楽専攻コースで
ございます

しっかりお勉強してね!


■ その1.バリトン・サックスのれきし

 バリトン・サックス、みなさんすっかりお馴染みですね!と、言いたいところですが、悲しいかなイマイチ、マイナーですなぁ。「噂には聞いたことがあるが実物は見たことがナイ」「とにかくデカくて低い音で鳴くらしい」等々、ネス湖のネッシーじゃあるまいし、怪物扱いしないでくださいヨ!バリ・サクはサックスの仲間、実在する木管楽器の一種であります。ちょっと回り道ですが、せっかくの機会なのでまずはその歴史と特徴からご説明致しましょう。

Adolphe SAXさん
(1814-1896)

 まずサックス(サクソフォーン)の語源は御存知ですか?実は発明者の名前なんですね。1800年代中盤に活躍したベルギーの楽器発明家、アドルフ・サックスさんから採られておりまして、なんでもバス・クラリネットの改良中に、金管楽器と木管楽器の中間的役割を果たすものとして考案されたとか。確か最初に作られたのはアルト・サックスで、1840年ごろと聞いております。意外に新しいでしょう?ですから19世紀以前のクラシック音楽にはサックスのパートはございません。さしずめ「管楽器界の冥王星(1930年発見)」という感じでしょうか。

 サックスはアルトを中心に高音域を受け持つソプラノ、ソプラニーノ、低音域のテナー、バリトン、バスというバリエーションになっています。本当はこの下にコントラバスという全長2m以上もあるオバケサックスもあるのですが、それはさすがに一般的ではありませんねェ。このコントラバス、日本には2、3本しかないはずです(これこそ幻の怪物。数年前に1回だけTVで観ました。スゴかった...)。
 バリトンさん誕生の秘密を追ってみましょう。そもそもこのように、ひとつの楽器の大きさを変えて広い音域をカヴァーするというのは、1800年代の初頭にクラリネットで試みられていたもので、その目的はアンサンブル演奏のためでした。きっとサックスさん「まぁアルトっつうのがモノになったから、ここは一丁クラリネットみたいにデケェのやらチッコイのやらも作るべぇ」ってな感じだったのではないでしょうか。あと、どうもこのサックスさん、楽器のバリエーションを整理するのが好きだったようですね。各国でバラバラに作られていた金管楽器をユーフォニアム、チューバ、ホルン...という現在のラインナップに整えたのも実はサックスさんなんだそうです。
 そんなわけで、それほどの時間を置かずにバリトン・サックスやバス・サックスなども作られて、ベルリオーズやビゼー、ラヴェルなどの曲で使われています。

 20世紀に入ると...1920年代のこと、フランスにマルセル・ミュールという伝説的な天才サックス奏者が登場、彼の演奏に刺激された作曲家達が数々のサックス曲を書き残しています。ミュールの功績として「サックス四重奏」(ソプラノ、アルト、テナー、バリトン)の確立があり...ということは、この頃にもバリトンは大活躍、ブリブリと低音を響かせていた模様です。

 そして同じころ、サックスはジャズ界で重要な役割を果たしはじめ、バリトンもユーニクなポジションを占めるのですが、それはのちほど「ジャズ専攻コース」にて。



■ その2.図解・これがバリサクだ!番号部分をクリックしてみよう!



同じ縮尺の
アルト・サックス


 はっはっは、こんなにマジマジとバリトン・サックスを観るのなんか珍しいんじゃないですか?続いて特徴を説明します。

 まずは大きさ、全長は約102cmです(以下数値は全て実測値)。大きいですねェ。最も標準的なアルト・サックスが65cmほどですから実に1.6倍の長さがあります。重さは約6kg、これは私が首から下げて体重計に乗り、次に体重を量ってその差で出しました。大き過ぎてハカリに乗らないんですよ!アルトは意外に軽くて2kgくらい、片手で持つことも出来ますが、バリトンは(ためしてみる)...イテテ、とてもじゃないけど持てませんです。構造上の特徴は...



1−マース・ピース
 黒く見えるのが口に銜える部分。プラスチック系の樹脂や金属で出来ており、好みに合わせて交換が可能です。ここに葦の茎を削った小さな板(リード)を金属の輪(リガチャー)で固定、それを振動させて音が出るのですが...これもデカイなぁ、マース・ピースの全長は13cmくらい、幅は2cm弱です。アルトは小さくて9cm×1.5cmってところでしょうか。

2−ネック
 ぐるりと回っているのがバリトンの大きな特徴であるとぐろ状のネックです。この部分は音域が低くなるに従って当然長くなるわけですが、バリの場合あまりに長くなり過ぎてしまったので一回転してしまったのです。なんか石油コンビナートみたいですよね。まぁそんなところが大好きなんだけど(笑)。

3−ベル
 ベルと呼ばれる開口部ですが、ここもデカイ。直径18.5cmありました。他のサックスと違い、口元ちかくまでせりあがっているのがカッコイイですよね。

4−三番管(本体)
 三番管といわれる本体部分。数字の先に小さな輪っかが見えませんか?ここにフックを付けて、ストラップで首からぶら下げるわけです。重いッス。なんと私は一度、ストラップ側のプラスチック製フックが重さで演奏中に砕けるという経験もしております。まぁ踊りながら吹いていたのも悪かったのかもしれないが...。

5−タンポ
 の丸いフタのようなところ、タンポもバリトンの大きな特徴です。長いベルを生かして、他のサックスよりもひとつ数が多く、ここを閉じることによってLowA(低いラ)という超低音を出すことが出来ます。この音は響きますよォ!ちなみにこのベル部分が短く、LowAが出ない(タンポがない)旧型もあります。でも私は断然、長いタイプが好きだなぁ。

6−U字管
 そしてU字管といわれる底の部分です。なんとも知らぬ間にへっこんでしまいがちなところなんですが...。ここにレストという足(石突)を付けたモデルもあります。ウッドベースの様に床に置いて吹くわけなんですが、ポピュラー系では全く見たことがありません。クラシック系の人が使うのかな?ジャズ・バンドで使うと逆にシブイかもしれない(笑)。


 大きくて重くて大変そうでしょう。普段はこれを樹脂製のハードケースに入れて、肩から担いでウロウロしているわけです。ケース込みだと実に13.5kgにもなりますが、ま、「楽器が重い」なんて言ってるウチはダメですな。楽器運びも修行のうち、大きさ重さを肌で感じてこそいい演奏が出来る(?)のです、なんてね。

 重そうに運ぶ私を見かねて「移動用に車買えば?」とよく言われますが...そういうワケにはイカナイのだよ。工場時代にコツコツ貯めた、車を買う資金でバリトン買っちまったンだから(笑)。そして今日も電車移動はつづくのであった。


Sada & Bari

at the station


 スポット・ライトが当たることもなく、長らく封印されていた自らの楽器を語る不肖サダナリ、いつになくアツくなっております。このへんで改ページしましょう。
 続きまして「バリトン・サックス演奏のじっさい」「バリトン奏者のヨロコビと悲しみ」であります。マイナー楽器奏者の独り言に、今しばらくお付き合い下さい。

 さて、好評のバカボンパパに代わりまして、本年より当コーナーをご案内致しますのは、世紀の大スターニャロメでございます。大きな口をクリックして次頁へどうぞ!



今年からはオレがやるニャロメ!
オレだってニャズには
詳しいンニャ!




コース選択 ・ MENU